関節の適度な抜け感を身につけるには?
①いつでも弾めるような状態であれ
壁や地面などに対してクックックッと連続して弾むように力を加え続けることが出来ればOK。その状態がうまく関節の力が抜けている状態です。肘も膝も完全に伸ばし切った状態だと、この連続して力を加え続けることが難しくなります。
②力感を出現させない
強く力を入れている感覚がないのに、力が強く伝わっているような状態が最も理想的です。このような状態のときに、筋収縮が最適化され、骨の中を力が伝達されるようになります。
腕・脚を適切に扱いこなせるようになるために、①いつでも弾めるような状態でありながら、②力感の出現しない状態を普段から意識し、肘・膝関節の適度な抜け感を身につけましょう。これらを感覚的に深く理解でき、無意識下で扱えるようになったとき、身体操作のレベルが一段と上達しているはずです。
(おまけ)過剰な柔軟性を持っている場合
関節の柔軟性が高いと、一般的な人よりも肘・膝ともに屈曲の運動方向とは逆に「くの字」に曲がるケースがあります。本来であれば、肘も膝も一直線までにしか伸びないのが通常ですが、関節が柔らかいとそれ以上に関節が動くのです。完全伸展位からさらに関節が伸展方向に動くような状態です。
柔軟性が高すぎると、本来止まるべき部分で自然と止まらないことで、ちょうど良い関節角度でのコントロールがしにくくなり、関節に負担をかけることでより可動域が増してしまうというループに陥ることもあります。
猿腕
肘が過伸展してしまう腕を俗に『猿腕』と呼ぶようですが、これは解剖学的、運動学的な名称ではありません。インターネット上でこの猿腕の判断として「腕を胸の前で伸ばしたときに肘がくっつく」というものがありますが、これはどちらかというと『外反肘』に対するスクリーニング検査です。

肘が逆方向にまで曲がる人は腕のコントロールが人一倍難しくなるので、『立甲』『脇を締めた腕の使い方』はしっかりと習得しておきましょう。
反張膝
膝が過伸展する状態のことを解剖学的に『反張膝』と呼びます。新体操ではこの反張膝が競技的に好まれるようですが、反張膝があると膝がすぐに完全伸展位に入りやすく癖づいてしまいやすいので適切に訓練された状態でなければ非常に扱いの難しい膝です。
競技的に必要な場面でなければ、「軽度屈曲位」で膝の抜け感のある脚の扱い方をしっかりと身につけましょう。

いかがでしたでしょうか?今回痛みについてはあまり触れませんでしたが、肘・膝が痛い方ももしかするとこのような「完全伸展位」で手足を使いすぎているかもしれません。もしも心当たりがあれば、是非修正して、痛みのない手足を取り戻してくださいね。
THE コツ™️ TRAINING
堤 和也