注目キーワード
  1. 立甲
  2. 抜重
  3. 浮身

身体操作における『柔軟性』の高め方

身体を扱いこなすために柔軟性は必要?

柔らかければ柔らかいほど良い?

逆に硬い方が動ける?

ストレッチなんてしなくてもいい?

柔軟性について色々な考え方がありますが、それらは全て「何を目的にするか」によって大きく変化するもの。

今回の記事では、身体操作つまり身体を適切に効率良く扱うという点での『柔軟性の考え方』、そしてその『柔軟性を高めるための考え方』についてお伝えします。

最低限必要な可動域は?

どれだけあれば十分とか、これ以上は必要ないと言った基準はありません。
あなたが今どのような生活を送っているのか?どのように身体を動かしているのか?そしてどうなりたいのか?

その状況の中での動作を楽に遂行するための可動域はもちろん最低限必要ですね。「動作が楽に実施できない」「窮屈だ」と言うことは可動域が足りていないと言うことです。

身体を楽に扱うためには、実際に使いこなす可動域よりも少し余裕・余白が欲しいところ。

余白のない動きは、予期せぬ動きによって関節可動域の最終域に到達してしまった際に、伸び切った筋肉でブレーキをかけてしまうため怪我につながりやすくなります。そのような意味では可動域が広いことに越したことはありません。

拡がった可動域を使いこなせなければ意味はない。

ただ実際には可動域さえ広ければ良いのかと言われるとそうではなく、その可動域を動作の中で実際に扱いこなせなければあまり意味がありません。

例えばストレッチを毎日入念に行っていて身体そのものは非常に柔らかいけれども、その可動域を実際に使って動くことをしていない、ストレッチ以外の運動はほとんどしていない場合、ただただ身体が柔らかいだけで、力をうまく発揮できない、動いてみると動作が非常に稚拙というケースがあります。となると何のためにストレッチをしているのかよく分かりませんね。せっかく広い可動域を獲得したのであれば、その可動域を積極的に使いこなしてみましょう。

可動域が拡がれば、その分出来ることが増えるはずですので、柔らかくなれば新しい動きにも挑戦してみてください。

使わない可動域は失われやすい。

ヒトの身体は基本的に省エネ設計です。不必要と判断されるものは容易に失われます。つまり今ある状態を維持するためには、今現在と同程度の負荷を身体かけ続けていないといけないと言うことです。

例えば「筋トレをやめれば筋肉量が落ちる」、「寝たきりになると骨が痩せる」と言うのもその例です。関節の可動域も同様に「使わなければ硬くなります」。

そういった意味でも獲得した可動域は積極的に活用した方が良さそうですね。

柔軟性よりも重要な『脱力』

さてここまで柔軟性と可動域の話ばかりを進めてきましたが、実際に動くときには、柔軟性よりもむしろ『動作に不必要な筋肉の脱力』のほうが重要です。脱力が十分に出来ていない筋肉は、凝り固まりやすく、このコリは柔軟性を低下させる大きな原因となります(※後述)。

「必要な筋収縮」と「不必要な筋の脱力」の最適化が効率的な動作を作り出します。このメリハリがしっかりできているだけでも身体は硬くなりにくく、柔軟性もキープしやすくなります。

筋肉のコリが柔軟性を下げる

筋肉のコリは、その多くが不必要な筋収縮が持続的に生じていることに原因があります。ではその不必要な筋収縮の正体とは何なのかと言うと、『動作時の力み』です。

力が入りすぎてうまく動けない状態のそれが「力み」です。姿勢が悪い人、動作に習熟していない初心者やパフォーマンスがなかなか向上していかない選手は、この力みが強い傾向があります。結果、そのような状況だと力をうまく抜くことができないため凝り固まりやすく、身体も硬く柔軟性が乏しくなってしまうのです。

身体が硬いから動作が稚拙なのか?
動作が稚拙だから身体が硬いのか?

私の認識としては、後者です。

「身体が硬いからストレッチをする」だけではパフォーマンスはなかなか向上しなくて、身体をキチンと扱いこなす、つまり目的とする動作に対して「必要な筋収縮」と「不必要な筋の脱力」を適切に作り出すことができてこそパフォーマンスが向上するのです。そこまで出来てはじめてストレッチに意味があると考えた方が良さそうです。

またコリそのものがあるとストレッチの効率を下げます。ストレッチは筋肉を伸ばす取り組みですが、コリは筋肉を縮めようとするため、ストレッチとは真逆の状態だからです。ストレッチをして柔軟性を高める上でも脱力は非常に重要な要素です。

慢性的なコリはFascia(筋膜)の癒着を生じさせるので、このFasciaに対しても同時にアプローチできるとストレッチはより効果的なものとなります。

結論

コリをできる限り無くした上で、ストレッチに取り組み、そこで得た可動域を動作の中で使いこなしましょう!

そしてその動作をヒトの身体構造に基づいた効率的なもの(筋収縮と脱力の最適化)へと変えましょう!

それができるようになれば、柔軟性は自然と高まっていきます。

実際にどのようなトレーニング、ストレッチに取り組めば良いのかわからない…という方は、THE コツ™️ TRAININGで紹介している様々な運動に取り組んでみてください。上記の要素を全て踏まえた上でどうすれば良いかも動画の中で解説しています。ご興味のある方は是非!

THE コツ™️ TRAINING
堤 和也

>あなたに必要なトレーニングを今ここに。

あなたに必要なトレーニングを今ここに。

THE コツ™ TRAININGのカテゴリーにご希望のトレーニングがない場合、リクエストを受け付けております。LINE登録で、更新情報もゲット!

CTR IMG