子どもたちが保育園や学校の体育の授業などでよく行う『肩倒立』。
普段、上半身が天に向かい、下半身が地についている状態で姿勢を保っているものを、天地入れ替えることでいつもとは違う支え方ができます。
特に上半身と下半身を繋いでいる『腹部』に普段とは違う刺激を入れるには、非常に効果的。
普段の立ち姿勢では、各個人の癖で様々な姿勢をとってしまいがちですが、普段の姿勢が悪いとうまく倒立の状態でバランスが取れず、姿勢の癖を見直す上でも有効な動作です。
今回の記事では、この「肩倒立」で腹筋を余すことなく使いこなすためのコツをお伝えしていきます。
※ここでは腰椎部分を境界に、腰椎より頭側を「上半身」、腰椎よりも尾側を「下半身」と定義して進めていきいます
腹筋の構造と働きを知ろう!
腹筋は大きく4つに分けることができ、表層から外腹斜筋→腹直筋→内腹斜筋→腹横筋の順に層を成しています。
腹直筋は、主に胸骨と恥骨を直線的に近づけるように働き(求心性収縮)、胸骨と恥骨が離れる動きを遠心性収縮によってコントロールしています。
外腹斜筋と内腹斜筋は、肋骨と骨盤を対角に繋ぎ、腹部をねじる動きを求心性収縮・遠心性収縮によってコントロールしています。
腹横筋は、腰に巻くコルセットのように腹部を引き締め、腹腔内圧を高める働きがあります。また腹直筋がダイナミックな動きの中で活動しやすいのに対して、腹横筋はより繊細な動きで胸骨と恥骨を近づける動きをコントロールします。また良い姿勢を保つためにも非常に重要な働きをする筋肉の一つです。
このように働きが異なる4つの筋肉が適切に働くことによって、上半身と下半身の連動性が担保されています。
倒立は「腹筋」が上手く使えないとバランスが保てない。
倒立では基本的に、上記4つの筋肉で体幹部分をコントロールしながらバランスを安定させる能力が必要です。天に向かって突き上げた両脚が安定した状態を保てるようになるために、腹筋を余すことなく使いこなせるようになりましょう。
ブロックを利用した肩倒立
ーShoulder Stand with Blockー
ブロックを足の裏にのせ落とさないようにコントロールしながら、肩倒立となるまでの動作を慎重に行うことで、腹筋の中でも特に『腹横筋』を余すことなく使いこなすことができます。
できるだけ反動を使わず、丁寧に行ってみましょう。肩倒立の状態をキープするだけでなく、その状態に至るまでの過程が重要です。
※反動を使わないと動けない部分は、腹横筋がその位置・動きで適切に機能させられておらず、腹直筋に頼ってしまっている状態と考えてみましょう。
背中の柔軟性が乏しくても上手く行えないので、背中の硬さを感じる場合には、まずは背中を柔らかくするストレッチに取り組みましょう。
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THE コツ™️ TRAINING
堤 和也