サッカーやフットサルなど足先で繊細にボールを扱うスポーツをしている中で、
「思ったところに正確にボールが蹴れるようになりたい!」
「ボールを舐めるようなドリブルができるようになりたい!」
と思ったことはありませんか?

ボールコントロールが上手くなるためには、ボールを使った様々な遊び・練習をたくさんこなすことももちろん重要ですが、ボールを扱いこなせるような身体の基礎が出来上がっているかどうかは、技術の習得効率を高める上では非常に重要な要素です。
今回の記事では、どうすれば足先が自由自在に動かせるようになるのかを解説し、その基礎を身につけるためのトレーニングを2つご紹介します。
足先に力を入れすぎるとコントロールが悪くなる
「ボールを蹴る、ボールをコントロールするのは足先だから、足先を鍛えよう!足先を細かく動かせるようになろう!」と考えてしまいがちですが、足先への意識が強くなり足先に近い部分に力が入りすぎると脚全体が固く動きがぎこちなくなってしまいます。固くなってしまった脚ではボールを繊細に扱うことは難しく、「どれだけ練習してもボールコントロールが良くならない」といった状況に陥りかねません。
ではサッカーボールを扱う場合には、どのように脚を動かせば良いのでしょうか?
ボールコントロールは骨盤・股関節を中心に行う。
脚を細かく扱うコツは、足先ではなく脚の根本である『骨盤・股関節』を中心に動きを引き出すことです。

『股関節』はボールとソケットのような関節構造により、骨盤を基点として前後・左右・捻れなどの複合的な動きを広い範囲でかつ様々な方向に引き出すことのできる関節です。
また『骨盤』もボールを蹴るときの軸足の股関節を基点として、様々な方向に動かすことが出来ます※。腹筋を同時に働かせることができるため、更に細かな動きの調整やより強いパワーを上半身の動きを利用して生み出すことが可能となり、ボールコントロールの質が高まるのです。
(※脚を支点に骨盤を動かすのか、骨盤を支点に脚を動かすかの差なので実質可動域としては同じです。股関節の柔軟性がそのまま骨盤の柔軟性に関わります。)
最終的な微調整を足先端で行う。
骨盤・股関節で大きな動きのコントロールができ、足先の脱力が上達すると動きの最終的な微調整を足先で適切に行えるようになります。
毎回全く同じ状況でボールを蹴る場面は一つとしてありません。フィールド状況、雨風、対戦相手の位置、味方の位置など常に変化する状況に対応し続けるには、動きをパターン化し過ぎて常に同じ動きしか出来ないようでは上手くいかないのです。どのような状況でも自由自在に対応するためには瞬間瞬間で動きを微調整できる余白が必要であり、その余白となるものが『脱力』状態になります。
足先が脱力した状態をキープするには、身体の中心部である体幹を扱いこなすことが不可欠。これができてはじめて足先での微調整が利くようになります。但し、この微調整は意識的になされるものではないことがほとんどなので、「力が抜けていれば自然と調整してくれる」くらいの認識でいましょう。
ムチのように「しなり」、ボールに「吸い付く」脚になる。
上記のような脚使いができるようになってくると、中心部(体幹)の動きが先行し、末端部分がそれに対して僅かに遅れて動くようになります。このような動きができるからこそ動作の最終局面での修正・微調整ができるようになるわけです。すると脚全体がムチのようにしなって動くように見えやすくなります。
また全身は動いているのに、足先は遅れてボールに触れ続けているので足がボールが吸い付いているようにも見えやすくなります。
動作中の脚の「ムチ感」「吸い付き感」は、そうしようとしてなるものではなく上記の身体づかいが出来上がると自然と出てくるものです。特に吸い付き感は、意識的にやろうとすればするほどに足が硬くなりやすくボールが反発してしまうので気をつけましょう。
上半身からできるとさらにGood!
さてここまで『股関節』『骨盤』を中心に話を進めてきましたが、ここから『上半身』『腕』までを味方につけ動きを引き出すことができるようになると、ボールコントロールの質は更にレベルアップします。
今回の記事では上半身の扱い方までは割愛しますが、今後ご紹介していきますのでご期待ください。
準備運動
まずは股関節周りを緩める準備運動をしてから取り組みましょう。
Leg Screw – レッグスクリュー –
球状関節である股関節の『球』感覚を身につけ、脱力状態のまま脚を自在に操るためのトレーニングです。
力感を感じていると動きが固く、角が見えてしまうので、力を抜いた状態をキープするのがキモです。
※【Leg Screw- レッグスクリュー – [Full ver.]】の動画視聴料は【¥330(税込)】となります。
動画視聴をご希望の方は、THE コツ™️ TOOLs オンラインショップから¥330円分の動画視聴チケットをご購入ください。
ご記入くださったメールアドレスへ動画視聴可能なURLをお送りします。
※購入時、備考欄に必ず視聴をご希望の『動画タイトル』もしくは『記事タイトル』をご記入ください。
WIRE WORM- 背中歩き –
ハリガネムシ〈Wireworm〉のように体幹部分をくねらせながら、背中で歩くように動きます。腹筋運動とともに骨盤と肋骨の間のねじれる動きを引き出すことで体幹部分の操作性を高めます。
是非これらのトレーニングを通して、ボールコントロールの質をレベルアップさせてみてくださいね。
THE コツ™️ TRAINING
堤 和也