『立甲』という言葉を聞いたことがありますか?
『立甲』とは、下の写真のように肩甲骨の内側が肋骨から離れ、背中から肩甲骨が立ったように見える状態をいいます。
この立甲ですが、出来ない方が見よう見まねでやっても出来るようにはなりません。そもそも立甲がどのようなものか感覚的に理解できていないからです。
『立甲』が出来るようになることでどのようなメリットが得られるのかは下記の記事で詳しく説明しておりますので、是非参考にしてみてください。
今回の記事では、この立甲をこのつけるための下準備となる「感覚」を身につけるだけでなく、「肩甲骨周囲の柔軟性」、「力の入れ方」などが自然と身につく『タートル』というトレーニングの方法をご紹介します。
「亀」になる。
『タートル』では、体幹部分を亀の甲羅の部分に見立てて、甲羅から頭・首を出し入れするように動きます。
この頭と首の出し入れの動きがタートルでは非常に重要な要素となります。
首の長さは肩と耳の距離で決まる。
首が長い/短いと表現する場合は、「外見的な見た目の首の長さ」としての意味合いが強く、その長さは頸椎そのものではなく『肩から頭までの距離』として認識されるため肩甲骨の位置で大きく変化します。
「骨格的な首(頸椎)の長さ」は、固定的で彎曲する以外に大きな変化はありません。
肩甲骨は肋骨の上を、上下、内外様々な方向に滑るように動くため、この肩甲骨の位置が下がっていると首が長く見え、逆に肩甲骨が上がっていると首が短く見えるということです。
肩が上がると腕が上手く使えない
肩が上がっているときには、肩甲骨周囲の筋肉でも主に僧帽筋上部線維、肩甲挙筋、菱形筋に力が入りやすくなります。
これらは上の図のように肩甲骨を首から吊り下げており、この状態から内上方へ持ち上げるように働きます。
この筋肉が過剰に働きすぎている状態でスポーツをしている場面を想像して見ましょう。(例えばボールを投げる、相撲のように押す、物を持ち上げる動きなど)
明らかに動きが上手くない人の動きに感じませんか?
このような状態では、腕の力が体幹部分に伝わらず肩で力が抜けてしまうだけでなく、動きが体幹部分へ向けて連動させられないため動きが小さくなりがちです。つまり力が入らない、伝えられない、そして腕だけに大きな負担を強いるような状況となってしまうのです。
腕を上手く使うために「肘を介して」肩を下げる
逆に首が長くなっているとき、すなわち肩甲骨が下方に引き下げられているときには、上記の筋肉の力が抜け前鋸筋に力が入りやすくなります。
前鋸筋は肋骨に向けて放射状に付く構造により、肩甲骨を下外方から前方へ引き出します。また腹斜筋との繋がりも強い筋肉であるため、前鋸筋が使いこなせると腕の力や動きがお腹、骨盤まで繋がりやすくなります。
すると、発揮できる力が大きくなるだけでなく、腕の動きが全身に連動し大きく動けるようになるのです。
そして、肩が下がった状態を「肘の感覚」を介して身につけられると、腕の動きにこの前鋸筋を常に働かせられるようになるのです。「タートル」では肘の状態も非常に重要な要素となっています。
たまに運動の指導者で小さく動いたほうが効率が良い、多くの関節を動かすのではなく少ない関節の動きで動いた方がエネルギーのロスが小さいなどと指導される方がおられるようですが、身体操作としての考え方は全く逆です。
Turtle -タートル-
『タートル』では、この肩上がりの状態と首が長くなる状態とを行き来することで、これらの違いを認識しやすくするだけでなく、コントロールできる能力を身につける狙いがあります。
「立甲」を習得する上でもこの感覚の違いを理解することは必須です。THE コツ™️ TRAINING では、タートルを立甲習得のための前段階のトレーニングとして位置付けています。
それではそのタートルというトレーニングがどのようなものかご紹介しましょう。
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THE コツ™️ TRAINING
堤 和也