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踏み込みで後ろ脚を跳ね上げてしまうのはなぜか?

剣道での遠い間合いからの面打ち、静止状態から素早くダッシュしようとしたとき、ジャンプ、アイススケートでのスケーティング等、地面を上手く踏み込むことができず後ろ脚を跳ね上げてしまっていませんか?

踏み込みで後ろ脚を跳ね上げてしまう、俗に言う「跳ね足」となると前方への推進力が失われ、思ったところまで素早く力強く前進することができなくなり、転びそうになるような動きとなってしまいがちです。さらに寄せ足が上手くできないことで、次の動作に繋げられなくなってしまいます。

今回の記事では、この後ろ脚が「跳ね足」となる癖を修正し、地面を捉えた力強い後ろ脚が作れるようになるために必要な考え方をご紹介します。

地面に適切に力が伝えられていない

後ろ脚を跳ね上げるような動きの癖を持っている場合、地面に適切に力を加えられていないという問題があります。

そもそも地面を踏み込むのは、進行方向と逆方向へ地面に力を加えその反力を得て前方への推進力を得るためです。地面を適切に踏み込めている場合、踏み込んだ脚は進行方向に跳ね返されるように動くはずのものです。この跳ね返される動きによって、スムーズな寄せ足にも繋がります

この後ろ脚が跳ね上げるように動いてしまうということは、地面に対して反力が得られる方向に力が加えられておらず、「地面を擦る・滑る」ような動きになってしまっているということです。

地面の摩擦係数の低い氷上などでは、エッジをしっかりとかけて氷を捉えられていないとこのような動きになってしまいます。

地面を捉えよ

後ろ脚を跳ね上げる癖を修正するには、上記のように地面をしっかりと捉えて動けるようになる以外に方法はありません。では地面を捉えられるようになるためには、どのような能力が必要なのでしょうか?

前足部を扱いこなそう

地面を踏み込むとき、地面に圧を加え床反力を得るためには前足部が扱いこなせていることが重要です。足趾の指の腹から指の付け根までの柔軟性と筋力をしっかり身につけましょう。

重心を瞬間的に下げる意識を持つ

踏み込む一瞬にほんの僅かでも重心を下げる(落とす)ことができると、この動きが初動に必要な後ろ脚のタメをつくることに繋がります。これは「カカトと落とす」「カカトを踏み込む」ことにも繋がり、スムーズな前進にも繋がります。

地面からの反力のベクトルを進行方向に向ける

まず適切な踏み込みができるようになるための大前提として、地面からの反力(床反力)が重心を進行方向に押し出す方向に向けられているかどうかが重要です。

この際、腰を反らせるような構え、力の入れ方をしていると地面からの反力が上手く伝達されません背中に力が入りすぎていても脚を跳ね上げてしまう原因となってしまいます。

例えば、ジャンプをするときにいつも脚を後ろに曲げてしまう方を想像してみるとよく分かりますが、このようなジャンプをしているとジャンプする高さは非常に低くなってしまいます。これも背中に力が入らず地面からの力がうまく伝えられていないことによるものです。

自然にしっかりとお腹側を働かせられるような体幹の扱い方、力の伝え方を覚えましょう。

自分にとって最も踏み込みやすい足の位置を見つけよう。

後ろ脚の踏み込みに必要な能力が身につけば、あとは後ろ脚が最も踏み込みやすい位置や構えを見つけましょう。ちなみに構えたときの足幅は広すぎない方が踏み込みやすくなります。

最後は良い動きを感覚的に捉え、自分のものにしていくしかありません。鍛錬あるのみです。

Fight!

カラダ Design Lab.®︎
代表 堤 和也

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