投球動作を「遊びながら」身につける方法

ボールが遠くに投げられない…

ボールが思ったところに飛んでいかない…

手投げになってしまう…

ボールを上手に投げられるようになりたいけれども、ただボール遊びをしていてもなかなか上手にならない…とお悩みではありませんか?

『ボールを投げる』という動作がどのような要素で成り立っているのか?その要素はどのような遊びや運動の中にあるのか?が理解できた上で、子どもの苦手な要素は何なのかが見つけられると、投球動作が非常に習得しやすくなります。

今回の記事では、ボール投げが苦手な男の子だけでなく、ボール遊びをする機会の少ない女の子でも手投げから抜け出すために、ボール投げよりももっと簡単な動きから投球動作を身につける方法をご紹介します。

投球動作の上手・下手チェックポイント【初心者編】

・動きに硬さがないか?

動きに硬さが見えるのは、不要な力が入ってしまって脱力できていない証拠。力を抜いた状態のままで全身がしなるように動くには、股関節・肩甲骨を含めた体幹部分がうまく扱える必要があります。

・手足がバラバラになって見えていないか?

うまく投げられるようになると、手足の動きに自然とつながりが見えるようになります。そのつながりが見えずバラバラに見えるのは、手先から足先までが連動していない証拠。流れるように連動しながら身体が動く状態を目指しましょう。

・手よりも先に肘が前に出ているか?

終始、肘よりも先に手が前に出ていると上腕骨・肩甲骨のねじれがうまく引き出せず、「手投げ」になってしまいます。前腕から先は濡れたタオルのイメージで肘の動きに自然とついてくるのが理想です。手首・指先で下手に操作しないために必要なのが「脇・肘」です。

・脚が棒立ちになっていないか?

膝が伸びきってしまっていると、地面からの反力をうまくもらうことができないため、ボールに勢いをのせきれません。膝周辺(特に膝前、太もも前)の力は常に楽に抜いておくのが鉄則です。

・一歩大きく前に踏み出せているか?

股関節・骨盤の動きを最大限に利用して投げるには、踏み込み脚を大きく作れることも重要な要素です。踏み込むと同時に骨盤の回転を引き出せるのが理想です。

投げる動作に必要なバネとムチ

投球動作の「バネ感」を作り出す『回旋系伸張反射(RSSC)』

バネ感とは、伸びたものが急激に縮む、あるいは縮んだものが急激に伸びるといった勢いよく伸縮する動きのイメージです。
関節が「ねじれ」」ながら、筋肉が「急激に」引き伸ばされることによって、反射的に筋肉が「強く」「素早く」収縮します。この急激な筋肉の伸び縮みが投球動作におけるバネ感の正体です。

「ムチ感」を作り出す『脱力』と『中枢から末梢への運動連鎖』

ムチ感とは、ヒモの端を動かすとその動きが波打つように反対側へ伝わっていく動きのイメージです。この波打つように身体各部位が連鎖して動くためには、関節周辺の力が抜けている、つまり「脱力している」ことが必須。硬い棒のように関節が固まっていては、ムチのようなしなやかさは生まれません。
関節を固めないように、でも筋肉はしっかりと働かせるために必要なのが前記の『回旋系伸張反射(RSSC)』を体幹部分から手先・足先へと連鎖させていくことなのです。

体幹・肩甲骨のバネを身につける方法

投球動作を腕だけに頼りすぎると、手投げになるだけでなく、肩や肘を痛める大きな原因となります。体幹部分と肩甲骨の大きな動きで腕を振り回せるようになると、ボールのスピードが上がるだけでなく、コントロールも良くなります。この体幹・肩甲骨のバネを身につける基本の動きが以下の3つです。

Swing Arm Around – 腕回し –

漫画「ワンピース」の主人公ルフィのように腕をグルグルと回してみましょう。「ゴムゴムの…」ですね。胸・背中から腕を回すことで、肩ではなく肩甲骨から腕が振れるようになります。

Elbow Strike – 肘打ち –

胸の前にボールを置き、肘をボールに打ち付けましょう。投球に必要な体幹部分の捻りを引き出します。

Chop[vertical / horizontal] – チョップ –

空手の瓦割りのように大きなボール(バランスボールなど)や新聞紙などをチョップしてみましょう。上から下へ、右から左へなど様々な方向からチョップできると、投球動作以外にもラケットスポーツのスイングの動きも身につけられます。

小さな子には、親が手のひらを上にむけて前に出し、子どもにいい音が鳴るように手のひらを叩かせるのも良いですよ。

股関節・骨盤のバネを身につける方法

地面からの反力をしっかりと受け取るためには、股関節・骨盤を適切に機能させる必要があります。その基本となるのが以下の2つの動きです。

Hit Ankle – くるぶしタッチ –

四股立ちに近い状態から脚を捻って、外くるぶしをタッチしてみましょう。なるべく勢いをつけ、パチンと音が鳴るように叩くのがコツです。このときの軸足側の骨盤の動きが、投球時の踏み込みと同時に骨盤を回す動きにつながります。

Foot Stamp – フットスタンンプ –

地面に置いた風船を割るように、足の裏で強く素早く踏みつけてみましょう。踏み込み足と同時に沈み込む動きを身につけます。

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ボールを投げる動作を屋内で身につけるには…

外でボール遊びをいっぱいして欲しいけど、公園でのボール遊びが禁止されていてできない…という場合でも、ボール投げに似た遊びで補うことができます。

紙鉄砲

「パン」といい音を鳴らすためには、腕をムチのようにしならせて力強く、素早く振り下ろす必要があります。いい音と同時に気持ちよく開くと、腕がうまく振れている証拠です。紙一枚あればどこででも遊べます♪

メンコ遊び

最近はメンコで遊ぶ子どもを見かけることは非常に少なくなりましたが、メンコ遊びは投げる方向が地面のほうを向くだけで、それ以外は投球動作とほぼ同じです。折り紙で作れるメンコもあるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

紙ヒコーキ飛ばし

紙ヒコーキの世界は奥が深く、書籍などを参考にして様々な機体を折ることができると航空力学の理解にもつながって非常に面白いですよ。機体によって様々な投げ方の工夫ができるところも良いですね。

紙鉄砲、メンコ、紙ヒコーキのどちらも上記5つの動きを自然と引き出せるとボール投げが上手になります。ご興味のある方は是非お試しください♪

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堤 和也

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