他人が自分の歩いている姿を見て、「ガニ股」だとか「O脚」だと指摘されたことはありませんか?
そうは言っても自分自身で直そうとすると逆に内股になってしまったり、ぎこちない歩き方になってしまったりして結局自分の歩き慣れた「ガニ股歩き」に元通り…。
そんなガニ股で歩く癖を直したいにも関わらず、自力でどう直せば良いのか分からずお悩みの方にとって、今回の記事は朗報となるはず。
そもそも「なぜガニ股歩きが良くないのか?」を理解した上で、自力で簡単に取り組める改善策をご紹介します。
ガニ股で歩く癖はヒザを変形させる。
ガニ股の状態とは、太ももの骨が開き(股関節の外転・外旋)、ヒザとつま先もしくはつま先のみが外側を向いた姿勢・歩き方のことを言います。
歩くという動作は『前進』することが基本です。もちろん横歩き(カニ歩き)や後ろ歩きなども可能ですが、『前進』が上手くできなければ適切に歩けているとは言えないでしょう。
この前進運動を効率良く行うために、脚の各関節の運動方向を前進方向と一致させておく必要があります。
股関節は球関節であるため、様々な方向への動きに対応可能なのに対して、膝関節と足関節(足首)の運動方向はほぼ屈伸方向のみです。
膝のお皿とつま先が進行方向を向いているときには、進行方向と膝関節・足関節の運動方向が一致し脚全体としてスムーズな関節運動が可能となります。
しかしこの方向が一致しない場合、つまり膝が外を向くガニ股歩きで前進している状態では、膝関節の内側に圧がかかるような動きとなりこの関節面に過剰な負担を強いる歩き方となります。
膝が前を向いていてもつま先が外を向いている場合には、足首の内側に圧がかかるようになり扁平足を助長します。このような場合、つま先の向きに合わせてスネが外向くためその捻れを膝で受け流しながら動くことで膝を傷める原因にもなります。
これらのような歩き方を長年続けていると膝の内側の変形、軟骨の摩耗を主とした『変形性膝関節症』を患いやすくなるのです。
このような脚に負担の大きいガニ股歩きから抜け出すにはどのようなことを普段から気を付けておけば良いのでしょうか?
運動方向を一致させるためにやるべきこと
歩き出す前にかかとを外に出す
普段ガニ股歩きが癖づいてしまっているあなたは、普段立っているときつま先が外を向き、かかとが内を向いているはずです。
この普段通りに立った状態から前足部(つま先)を支点にカカトを外に出すように姿勢を調整します。
この「カカトを外に出す」という動作が重要で、つま先を内に入れようとしないように注意しましょう。
これはカカトを動かすことでダイレクトに股関節内旋の動きに反映させるためです。つま先から動かそうとすると足首・つま先の動きが強まりやすくなり、股関節の動きが弱まってしまいます。
普段の立ち姿勢の中でもガニ股となっている場合は、この方法でつま先をまっすぐ前に向けて立つように心掛けましょう。
カカトの数ミリ内側を感じるようにする
ガニ股で歩いていると、地面に足を着くときにカカトの外側から接地するようになってしまいます。
このカカトが地面に接地するタイミングでいつもよりもカカトの数ミリ内側を感じるように歩いてみましょう。
※この数ミリは厳密に何mmと変化させる必要はありません。数センチも内側にするとやり過ぎだという程度ですので感覚的に数ミリだと感じていればOKです。
こんな簡単なことでOK!
この2つを意識するだけなら非常に簡単で今すぐにでも実施できそうではありませんか⁉︎
普段歩く時からまずはこの2つのコツを意識して歩くように心掛けましょう。それでも修正しきれない場合は、別の問題が潜んでいる可能性大です。そのような場合にはより具体的に脚の状態を整えるエクササイズなどに取り組みましょう。
ガニ股ではない人には必要なし
因みにですが、普段からつま先・ヒザをまっすぐ進行方向に向けた状態で歩けている方は間違ってもそれ以上にカカトを外に出すような意識は持たないでください。今回のコツは『普段からガニ股歩き』の方のみに有効なものです。お気をつけて!
カラダ Design Lab.®︎
代表 堤 和也
より具体的な改善方法を知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。